コンパニオン付き視察研修 4

合併した18年11月、前述の区長会コンパニオン付き視察研修と前後して監査委員と議員7名が新潟県十日町市『川西有機センター』に視察に行っている。監査委員は勿論私費、一人は自費、6人は政務調査費の使途として後日費用を計上した。


老人はこの政務調査費について、他の費目項目とともに監査請求をした。  というのはこの7人のその後の議会発言、委員会審議などに唯のひとかけらも川西有機センターが出てこなかった事を理由として、視察の成果がどこにも見られないと指摘したのである。  視察の報告書は当然ない。自分の広報紙や、ビラ、宣伝物などにも書いていないし(共産党議員を除き、そもそも日常市民に対してそんなアプローチをしているか疑問だが)、議事録にもない、公金を使って議会に何の反映もないのであるから単なる飲酒遊興旅行だったとして1人当たり22347円の返還を求めたのである。


政務調査費については議員によっては、直ちに目に見える成果とはならなくても、識見を高め、やがて熟成して市政に還元される、という考え方もあるようだ。   通り過ぎるバスの窓から見ただけでも教養を高められるそうだから大甘に見ればそういう事も言えるのか、しかし2~3年後の選挙で落選すれば、還元はなく唯の観光になってしまう。企画書も報告書もなく費用は公金から得た政務調査費、他方審議、討議には片言隻句も出てこない、では市民は容認し難い。   ついでだが政調費で購入した本、資料なども、議会図書館で共有すれば互いの能力向上に大いに役立つと思う。一定の基準を設けて議会に寄贈、寄託しても良いのではないか、原資は税金だ。


 
 
実は老人は各氏の発言の総てを隅々まで完璧に参照した訳ではない。だから誰か、ここに有機物収集取扱量について、年間経費について発言してあるぞ! というような反撃があるのではないかと幾分かは期待していた。 就中、全協では報告していた、というような弁明があって、全協は市民傍聴を許していない、仲間内で話題にしても通用しない、全協を公開傍聴させて下さいというような展開を期待していた。 しかしそういう根性はないらしく、普段自治法何条によるとか~会議規則によって~とか余計な事を振り回す割には一言の釈明もなく、観光飲酒旅行に過ぎなかった事を認めたようである。

参加者は大好光、倉持真孜、冨山和夫、福嶋克良(以上4氏は選挙に立たず引退)、倉持悦典、岡田伊生、神立精之(議選監査)、竹内啓(識見監査)の8名。なお福嶋前議員はこの旅行費用を政務調査費の使途としては計上せず、自費で払っている。  しかし自費だから視察研修ではなく従って報告の必要はない、というような言い回しが通るだろうか。


視察の翌日彼の地新潟の観光名所らしい清津峡を観光してこれが研修だとして日当を計上している。 

 先に触れた本宮町視察でも、翌2日目は会津武家屋敷とか酒造歴史館を観光して帰る等テーマパーク巡りを主にした物見遊山そのものであった。

監査請求のうちこの視察旅行部分は、識見監査委員と議選監査委員が共にこの「視察」に参加していて、除斥の対象になるから監査できないとして却下したもので、文句があるなら訴訟に出て来いという事であったようである。  詳しくは→政務調査費返還請求の監査結果
 
入札談合などに仮に2人の監査委員が関与していたら総て門前払いになるという事なのか、請求を出すときから自分の所業を自分でどう監査し説明するのか興味があったが利害関係人として「職務を執行できず監査することができないので却下する」とした。

職務を執行できないような不埒な事をするな、と言いたいが、この監査請求の意見陳述の時、代表監査委員は老人に「請求人はこの視察にコンパニオンを呼んだとでも思っているのか!」と苦虫を噛み潰したような、或いは語気に威迫を込めるような質問をしたものである。   老人は、(これまで書いてきたように)何しろあっちでもこっちでも視察といえばコンパニオン代が計上されているのだから、こっちがそれを聞いているのだと思ったが、領収書に越後銘酒八海山、冷酒初梅、蕎麦焼酎など多量の酒を飲んだ事は記録されていてもコンパニオンの文字はなかった。  


議員の視察の領収書に今回コンパニオンの文字がなかった事を、老人は『不幸中の幸い』と表現したものである。この件に限っては、監査委員の却下に守られて説明もない議員諸兄に敬称を付ける気には到底なれない。議選監査委員が除斥理由に該当し、また代表監査委員が自らを利害関係人として説明しなければならないようでは監査制度は十全に働いているとは言えないと思うが他の自治体でもこんなものなのか。



さて、『監査制度を実効性あるものとするため、議員監査委員・天下り監査委員を廃止し、法改正を含め監査委員の独立性・専門性を発揮できる体制を確立させること』が求められている。   政権交代が起こり、予算の無駄が見直され、地方への交付金、補助金、助成金などの減額が予想されるなか、地方自治体自らが無駄を剔抉し、事業の優先順位を論議し、職員の能力を高め、監査制度を機能させて行かなけれならないはずである。


つくばみらい市には合併特例債59億を当てにした東楢戸ー台線の30メートル道路建設計画も進行中である。  この道路は本当に必要なのだろうか?   計画が決まってから10年も20年もかかるような常磐新線沿線開発は、すでに巨額の不採算が予想されている。  その計画に隣接して道路を作ろうと言うなら対費用効果も見直し、積算し直し議論してゆく必要があるのではないか?



 これらの監査請求準備の間に(資料調査が一因であったかは定かでないが)平成19年から年12万円の政務調査費は議員発議で支給中止になった。  その理由も議会では『財政事情が厳しいから云々』としか示されず、全協で決まったというだけでどういう議論があったかは不明だ。  使途のいかがわしさが追及されるのを事前に避けたとも取れる。 
 
区長会の補助金は直ちに廃止され、区長会は名前だけのものになったがこの間どういう論議があったかは不明で、税金にたかって飲み食いしていた事への反省や、総務課の配慮、気配り、恩恵、引き回しに反発したというような話は聞かない。

区長会視察旅行などへ祝儀などを出していた市長交際費は基準が見直され執行額が大きく減額された。     参照→  市長交際費返還請求・監査結果


 コンパニオン付き視察研修などという一見嫌味な報告から派生する問題は、関与した議員、市長、監査委員、区長などが全く反省していないのであれば、過去の過ぎ去ったちょっとした逸脱などではなく、優れて今日的な、今現在進行中の課題なのである。  

構造的な税金の無駄遣いにどう向き合おうとしているのか、市民が注視している事を、役場執行部、議員・議会は片時も忘れるべきではない。




(10月11日追記)
視察については三重県松阪市議の海住恒幸さんのページに大いに参考になる見解が載っているので転用させていただく。

≪引用開始

委員会の審査や調査の過程で、現地を調査する必要が生じたり、あるいは他町村の実態を調査して判断資料を得なければ結論を出せない場合は、委員会において議決し、その日時、場所等を記載した委員会派遣承認要求書を委員長から議長に提出し、議長の承認を受けると、現地調査等に出向くことができる」(『議員必携』より引用)


 海住さんのページ 参考クリック↓http://blog.livedoor.jp/kaiju_matsusaka/archives/cat_50038993.html

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック