監査請求

選挙ポスターの公費負担について、どうしても納得できないので監査請求をすることにした。 公費負担のない市町では300円とか600円とかの単価でポスターが作られていて、その費用で選挙には何の障害もなく、何回もの、どこの選挙でも普通に行われている。

それなのに、県の条例で認められている、と言うだけの理由で普通10万円程度で十分作れるものが、県会議員選挙では100万円とか7~80万円とかの高額の税金が支出される。  去年の県議選では93人の候補者(と契約した業者)にポスター作成費用として5315万3381円が交付された。


                    茨城県職員措置請求書

                       請求の要旨
平成26年12月14日執行の茨城県議会議員選挙に於いて、県は選挙公営の条例に基づき、ポスター作成費用・自動車燃料費その他として選挙公営対象の93名の候補者(と契約した業者)に総額7213万3992円を支出した。     
しかしそれらのうち真実にかかった費用の請求・交付は条例上正当であるが、業者が詐欺的契約や文書偽造などによって真実に使用した費用を偽って請求し、これを県に交付させたのであれば、その部分は公序良俗に反する不法行為によって茨城県の金庫から不正に奪取したものと言わなければならない。
そこで以下の理由から、請求人が不当請求として算出した別表1に示す金額、合計10,138,786 円を、知事がそれぞれの業者に返還を求めるよう、監査委員が勧告する事を求める。

                       請求の理由
当初、飾りたてられた美しい理念→選挙に当って、選挙運動の平等を目指し候補者の金銭負担を減らすため「適切な経費を定め公的に支援する事によって資金力による不公平が生じる欠点を是正」しようとした選挙公営制度は、関係者の堕落によって近年多くの事例が示すように詐欺的不正を誘発し、汚辱に塗れた制度になり下がった感がある。    今、別表1に示す業者の請求には、実勢価格との著しい乖離が見られる。

茨城県の44自治体の中で選挙公営のない市が2市、町村が12ある。
1、常陸大宮市の場合、選挙公営の条例はなく、この時市議会議員選候補者・市長選候補者などは独自の負担で選挙ポスターを作成している。業者も業界標準で経費を積算し、幾許かの営業利益を上乗せして受注している。その直近のポスター作成費用一覧表を資料①に示す。枚数の記載のある14候補者のポスター代の平均単価は313円であり記載のないものを含めた24候補の作成費用は平均14万1484円である。その作成費用で選挙執行には何の障害も不都合も生じていない。この時同じ掲示場数を公設する県会議員選挙のポスタ―代上限は単価1207円、枚数868枚を容認する97万6740円であり、実際の市議選ポスタ―代費用平均の10万円~20万円と大きく乖離する。仮に常陸大宮市選挙区の県議選候補(と契約した印刷社)が前述の実勢価格を無視して上限金額で契約し県に請求したとすればその契約は公序良俗に反して、「実際にかかった費用」の請求とは著しく異なると言わなければならいだろう。(本件選挙に常陸大宮市選挙区で立候補した鈴木定幸氏のポスター作成費用は408,240円で前記上限に対し41、8%であった)

2、行方市には、ここも公費負担の条例はなく、市議選、市長選立候補者は近隣業者と実勢価格でポスタ―を作成していてその一覧が資料②である。表の通り算出できる25候補の単価は平均で364円、総額の記載のある30候補の作成経費総額は平均9万561円である。この場合もこの選挙区から県議選に出る候補者が県議選公営費のポスター代上限である177カ所、単価2216円での上限78万4464円を請求すれば、「実際にかかった費用」ではないところの公序良俗に反した請求」と言わなければならないだろう。(本件選挙に行方市から立候補した横山忠市氏のポスター作成費用は150,450円、前記上限に対し19、2%であった)(尚、27年4月の市議選での掲示場数は176カ所であり、県議選の177カ所からは微減している)

3、として境町の例が挙げられる。境町では平成25年6月16日執行の町議選に14候補が立候補し、無投票で全員が当選した。 この選挙に立候補した青木徹候補は町内の(株)ハツミ印刷とポスタ―作成契約を結び200枚を94,500円で作成した。(≒単価は472円)→③  (株)ハツミ印刷は同じく候補者関稔氏と(枚数不詳でポスター外の代金を含みながら)231,000円でポスタ―を契約作成し、又候補者須藤健吉氏とも(枚数不詳ながら)220,500円でポスタ―を契約作成した。 関氏の単価は直ちには算出できないが総額で231,000円であり、須藤氏の単価も直ちには算出できないが、ポスター代総額で220,500円である。公費負担のない選挙での作成費が一般的実勢価格で作られると言う事実を示している。



ところが本件26年12月14日執行の県議選で、同じ青木徹候補と(株)ハツミ印刷が契約作成し【たポスターは単価2998円×300枚=896,400円であり、うち】県に請求したポスター代は単価2497円×300枚、749,100円であった。→④ この作成費は公費負担のない場合との実に8倍近い差があり、県議選のこの選挙区に認められる費用限度額の98.68%に達する。公営負担は実際かかった費用に交付されるのであるから、前記74万9100円は「実際にかかった費用」ではないところの公序良俗に反した請求」、印刷社が候補者の無知に付け込んで経費を水増しした著しく不当な請求といわなければならない。

4、前記平成25年6月境町議選において結城郡八千代町若726ー1、八千代印刷有限会社は、青木輝彦 青木輝明 候補の選挙ポスターを受注し200枚を48,300円で作成した。これを単純に枚数で割れば 青木輝彦 青木輝明氏分の単価は241円である。→⑤  又同じく倉持功氏とも印刷契約を結び、ポスタ―(の記載はないものの、チラシ、パンフレットなど含んで)を112,350円で作成している。これを単純に同じ枚数で割れば、(倉持氏分を全額ポスター代と仮定しても)562円程度と算出できる。これも公費負担のない選挙の場合の実勢価格と看做す事が妥当である。


更に同八千代印刷は平成27年1月18日執行の八千代町長選で大久保司、大久保敏夫候補とポスター作成契約を結び、それぞれ75,816円、77,470円で作成している。→⑥  これを単純に枚数で割れば大久保司候補の場合が単価583円、大久保敏夫候補の場合が596円程度になり、これも公費負担のない場合の実勢価格と言えよう。
ところが本件26年12月執行の県議選で八千代印刷は、常総市選挙区から立候補した飯田智男候補と単価1322円でポスター作成契約を結び744枚分→98万3568円(限度額に対し100%)を県に請求している。→⑦  数年に亘って単価300円~600円程度で作成可能なもの、しかも県議選と1カ月しか経過しない同時期にも単価600円程度で作成可能であるなら、県議選飯田氏分の単価1322円=98万3568円は「実際にかかった経費」であるとは言えず制度を悪用し、公序良俗に反し著しく不当な請求であると言わなければならない。

5、県と市のポスター代容認上限額には最小2倍(常陸太田市 ひたちなか市)から最大で19倍(潮来市)もの開きがあり実勢価格と大きく乖離して、言ってみれば不正を誘発・奨励するような欠陥が生じている。→⑧ ↓
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この公営制度の欠陥に乗じて、本件返還請求対象の業者らは機械的な上限単価と枚数の適用によって実際の経費を大きく上回る限度額一杯100%(7社の9人)の請求や、或いは僅かに少ない枚数、僅かに少ない単価など、実際の経費の積算を偽って限度額に対し95%以上の(8社の8人)、過剰で不当な契約を結び請求が進行したのである。
選挙を執行する関係職員は、実勢価格とかけ離れた作成契約を結び公金を詐取している事例が枚挙に暇がない程各地で横行している、この数年の公営制度事情をもっと真剣に考慮しなければならないだろう。しかも支出する選挙管理委員会側、支払い担当者側が印刷原価の資料提出を求めるなど当然の義務を果たせば、不正防止は可能なのであり公費負担の適正化を促すことできるのである。→⑨
請求人が調べたところ、公費負担のない町村でのポスター作成費は概ね1枚当たり500円~1000円程度であり、一般的に印刷物は、部数が増えるほど単価は逓減する、→⑩  という常識から、本件業者らが各選挙区掲示場数の概ね限度額一杯の枚数で請求していることを勘案し、妥当な価格を500円と措定し、これに各業者が受注した枚数をかけた金額が県に対する請求の妥当な金額と算定し、既に県から交付された金額と、この算出金額との差額を不当な利得として、別表1の通り返還請求額とした。


≪以下略≫      平成27年9月11日
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お隣の常総市で堤防が決壊し、多くの方が災害に遭っている。甚大な被害に驚くと共にこういう事態の時に県への監査請求提出と言う場違いな事が重なってしまいバツが悪い。 しかし6か月かけた調査の結果だから一応形にしておこうと思う。  受付けては貰ったが受付と受理は大きく異なる。 県が受理するかどうかはまだ判らない。  

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