陰険な脅迫

自分は問題の当事者ではないし、事態に直面していないのに、脅迫や威迫されている当事者に頑張れと言うのは、物陰から発信するようで潔しとしない。が、一通の脅迫状によってやすやすと威迫が、ある地点に到達してしまう現状とは一体何だろう。
 
今から50年程前深沢七郎の小説「風流夢譚」発表によって引き起こされた右翼による殺人事件や、前後した浅沼社会党委員長暗殺事件を題材にした大江健三郎の「セブンティーン=政治少年死す」刊行不能など、出版社関係襲撃によって当時の言論界は総崩れ状態となって敗走し、今に至るも回復は為されていない。 思想の科学『天皇制特集号』廃棄の問題も絡み菊のタブーは出版言論界に遍く行き渡った。

≪ウイキペデイアから引用開始    菊のタブー

「右翼のテロと出版界その他の自主規制」      右翼団体による白色テロは政治家に留まらない。

1960年(昭和35年)、深沢七郎の小説「風流夢譚」が『中央公論』12月号に掲載された。その小説の中における皇太子妃が民衆に殺される部分や民衆が皇居を襲撃した部分が描かれたことなどについて、一部の右翼団体が不敬であるとして中央公論社に対して撤回と陳謝を要求。右翼を名乗る少年が1961年(昭和36年)2月1日に中央公論社社長である嶋中鵬二宅に押し入り、家政婦1名を殺害、嶋中鵬二の妻に重傷を負わせる事件を起こした(嶋中事件)。この後、中央公論社は「風流夢譚」の掲載自体が誤りだったとし、世間を騒がせたとして全面的な謝罪を行った。後に中央公論社は、発刊予定の『思想の科学』天皇制特集号(1962年1月号)を自ら発売停止にしている。
≪引用終わり


今50数年を経て再び朝日新聞の記事を巡って、同種の攻撃が起こり、更なる潰走が記録されようとしている。

闇から発せられる脅迫状の卑劣さを論難し抗うのではなく、身を引いてしまうのでは右翼卑劣勢力の思う壺ではないか?

帝塚山学院大に脅迫文 元朝日記者教授の退職要求     2014年9月30日14時05分
              朝日新聞≪引用開始
帝塚山学院大(大阪府大阪狭山市)に今月13日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者の人間科学部教授(67)の退職を要求し、応じなければ大学側に危害を加えるという趣旨の脅迫文が届いていたことが、府警や大学への取材でわかった。大学は被害届を提出、府警が威力業務妨害容疑で調べている。元記者は同日付で退職した。

 府警や大学によると、同大狭山キャンパスに法人理事長や学長らに宛てた封書が計4通届き、それぞれA4判2枚の文書に「辞めさせなければ学生に痛い目に遭ってもらう。釘を入れたガス爆弾を爆発させる」などと記され、釘1本が同封されていたという。

 大学は同日、被害届を提出。元記者からは同日夕、学長に退職の申し出があり受理されたという。退職理由について大学は「本人の申し出としか申し上げられない。脅迫文とは関係ない」としている。

 朝日新聞社は8月、過去の慰安婦報道について、女性を強制連行したと証言した吉田清治氏(故人)に関する記事を取り消した。元記者は吉田氏に関する記事を数本書いていた。朝日新聞社は吉田氏の証言を最初に取り上げた記事の筆者をこの元記者としていたが、その後、この元記者でなかったことが確認された。
≪引用終わり

そして既に今年5月と7月にも同様の脅迫状が届いていた事が報道されて判明した。

元朝日記者批判し「天誅」、 北星学園大に脅迫文 2014年09月30日 17時33分

読売新聞≪引用開始
北星学園大学(札幌市厚別区)に、いわゆる従軍慰安婦報道に携わった別の元朝日新聞記者の非常勤講師を辞めさせないと、学生に危害を加えるという趣旨の脅迫文書が届いていたことが、捜査関係者への取材で分かった。北海道警札幌厚別署が威力業務妨害容疑で調べている。

 捜査関係者によると、文書は少なくとも2通あり、5月29日と7月28日に学長ら宛てに郵送で届いた。いずれも元記者や慰安婦報道に対する批判とともに「元記者を辞めさせなかったら、天誅てんちゅうとして学生を痛めつける。くぎを混ぜたガスボンベを爆発させる」などと印字された文字で書かれていた。封筒には虫ピンが数本同封されていたという。
≪引用終わり


遂に、夜目覚めているよりも白昼に醒めていることが困難なくらい、容易ならざる季節が続いている。  「怯むな朝日」という檄を飛ばしている老人自身は、一体如何なる根拠に継索するだろうか?  煩悶は深く果てしない。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ガッツ(がんばれ!)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック